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真っ赤な空を見ただろうか  BUMP OF CHICKEN

バンプ大好き。またバンプです。

BUMP OF CHICKEN
真っ赤な空を見ただろうか




青春があった。青春は色褪せた。青春を回顧した。青春は蘇生した。
そうやって青春は更新され、生活する日々に織り込まれ、生きる糧となる。
時間の荒波の中で、原型をとどめないほど形を変えようとかつての青春は消えない。まさしくその青春が、今呼吸している私を形作り、そして空がずっとずっと頭の上で私達を見守っていたのだから。



バンプをゆっくり味わった後、まだお暇でしたら以下の文章も合わせてどうぞ。バンプの歌と一緒に並べてみたかったから書きました。




男は云った。
「どうしよう」
女はわけもなく答えた。
「わからない」
二人は別れた。

男は黙っていた。沈黙しながら生きていた。
言葉は彼の心から生まれない。
心の抜け殻に溜まった言葉を利用してしゃべっていた。
腰に手をあたえ、立ち、目を真正面に向け前を見ていた。
これが彼のできること。
風が吹いた。
彼は顔向きを変え、別の方角を見た。

男は女にまた会いにいった。
女は表情を変えずに男を認めた。
「頭が狂ってるのかな」
男はふと漏らした。
「わからない」
女は同じ言葉を繰り返した。男はそれに特に感情がわくのでもなかった。何気ない顔をしていた。
二人は律儀だった。悲しいぐらいに正直だった。その心根はまれなものだ。
男は笑った。つられて女も笑う。ウソのない笑い声。
「いっぱいしようか」
男が提案する。
「なにを?」
「わかんないけどいっぱいしよう。まずは家の掃除。食べること。寝ること、歯を磨くこと。爪を切って、耳かきしてさっぱりして。」
「それに飽きたらどうするの?」
「知らない」
女は男から目をそらした。女は足もとにある石を蹴った。石はコロコロと転がった。
男は彼女の前方を飛ぶ石コロを眺めながら思った。子供の時だったら駆けていく石コロを無邪気に追いかけただろう、と。
男は年をとった、それなりに。
おもむろに女は、男の顔を両手で包みこみ、自分の顔をそっと近づけ、ひたいとひたいをゆっくり合わせた。
男はされるがままに、彼女の手のあたたかさを頬で感じた。
二人とも目を閉じていた。
女は無言のまま祈り、男は祈りを聞いていた。それは祈りだった。だから男は女に会いにいったのだ。
傷は自分にも見えない。でも傷は傷だった。何が悲しいというのでもない。でも悲しかった。
心をとりもつ方法
男はそれを探していた。
女は、その男の旅路の無事を祈っていた。
二人ともまだ目を開けていない。
二人は無知の中にいる。
でも、だから二人は目を閉じて、時にはふるえ、時には微笑を浮かべながら、ひたいとひたいを一つにしていた。
23 : 12 : 23 | 読書感想文 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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